その1で紹介した技能五輪は、スイスだと職業専門学校の学生たちも参加して、実際その子たちがメダルを獲得しています。
では、技能五輪はどんな分野で争っているかというと「技能=昔ながらの手仕事」ではなく、今年は新たに、ドローン、ソフトウェアテスト、デジタルメディア・インタラクティブデザイン、鉄道車両技術、歯科技工、インテリジェントセキュリティ技術、販売の7職種が加わりました。デジタル化や新産業の変化に合わせて競技職種を見直していて、 美容・ファッション・デザイン:美容、理容、洋裁、グラフィックデザイン、フラワー装飾、ジュエリー 建築・建設:建築大工、配管、左官、タイル張り、電気設備、造園、冷凍空調など 料理・サービス:西洋料理、洋菓子製造、レストランサービス、ホテルレセプションなどがあります。
この中には、すでに日本では後継者がいなくて、技術を継承するのに難しくなっている職種も出てきています。一方で、現実的には帰国子女ではない文系の大学生の就職活動でなかなか苦戦している人たちもいると今年の大学生が言っていました。この社会のニーズと人材の育成の不一致が今後の社会の大きな問題と思われます。この穴を埋めるには教育機関と産業のコミュニケーションがより必要かと。少なくともスイスだと、仕事の研修先がなければ、その職業を学ぶことができません。そうやって需給バランスを保っているのです。
国の競争力は「大学の研究力」だけでなく、高度な職業技能を持つ人材をどれだけ育てられるかという面からも見ることができます。
この職業群を見ていると、このランキングは私たちの個人レベルの生活にまで影響を与えるようなことは容易に想像できます。今私たちが享受しているサービスレベルを維持したければ、そういう技能をもった人材を育てる、もしくはそういうレベルを持った人材に海外から来てもらう、という選択肢があります。進む少子高齢化社会を見ると、ギャップの一部をAI、ロボットが埋めることができるのでしょうか?
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